コンテナハウスの防音

コンテナハウスの防音性は大丈夫?と心配する方もおられるかもしれません。コンテナハウスは堅牢な重量鉄骨造ですから、防音にも優れているはずですが、実情はどうなのでしょうか?

今回は、コンテナハウスの防音について解説していきます。コンテナハウスで防音を実現する方法や、工事の値段についても紹介しますので参考にしてください。

コンテナハウスの防音は大丈夫?

おしゃれなコンテナハウスを建てて、趣味のダンスや楽器演奏を楽しみたい!という夢を描いておられる方もいらっしゃるかもしれません。部屋でダンスや音楽を思いっきり楽しみたいなら‥部屋を防音仕様にしなければならないでしょう。

では、コンテナハウスの防音性はどうでしょうか?結論から先に言うと、コンテナハウスの防音性は優れています。なぜそう言えるのか、以下に2つの理由を挙げて説明します。

 

コンテナハウスの構造は堅牢な「重量鉄骨造」

コンテナハウスの防音が優れていると言える理由の一つは、コンテナハウスの構造が「重量鉄骨造」であるという点にあります。重量鉄骨造とは、建物の骨組みに厚さ6mm以上の鉄骨(鋼材)を使用した構造のことです。この重量鉄骨造は、分厚い柱と壁により高い強度と堅牢性を有するのを特徴とし、タワーマンションなど大規模な施設や高層の建物でよく用いられています。

防音性に関しても、重量鉄骨造では、分厚い壁が音の緩衝材の役割を果たすため、木造や軽量鉄骨造と比べて高い防音性が得られます。鉄骨造は防音性が高くないと誤解される向きもありますが、それは軽量鉄骨造の場合です。確かに、軽量鉄骨造の建物は壁が薄くなることが多いため、その点では重量鉄骨と比べて防音性は劣ります。ただそれでも、軽量鉄骨であっても、木造住宅よりは防音が高いです。

ただし、重量鉄骨造=必ず防音性に優れるわけではありません。実際に得られる防音性は、使用する断熱材、壁材、窓の大きさ、その他の条件によって変化します。

防音ハウスや防音スタジオに活用されている

コンテナハウスの防音性が優れている2つ目の理由は、コンテナハウスで「防音ハウス」や「防音スタジオ」を施工した事例が少なくないことです。防音室をつくる目的は何かと言えば、演奏部屋やシアタールームを設置して、部屋の中で楽器、ダンス、大画面&大迫力の映画の音響を楽しむことです。

もちろん、普通の家ではそんなことはできません。大音量で楽器を演奏したりダンスをすれば、音が響いてご近所トラブルに発展するからです。しかし、そうした心配のある防音ハウスをつくる際にコンテナハウスが用いられているのは、コンテナハウスの防音性が木造住宅より優れていることを証明しています。

ただし、実際にコンテナハウスで防音室をつくる場合には、通常より厚みのある断熱材を使用したり、防音シートを入れたり、防音用のカーペット、窓を取り付けるなどして、防音性を高める施工を行う必要があります。

コンテナハウスの防音対策とは?

コンテナハウスの防音対策は、部材ごとに適切な工事を行います。ここでは、床、壁、窓の3ヵ所を例に挙げて、防音工事の方法を紹介していきます。

床の防音

床の防音は、防音性能の高い床材やカーペットを設置します。ポイントは材料の選び方です。床材やカーペットは何でもいいわけではなく、例えば、部屋の中で振動の大きな楽器(ドラム等)を演奏することを想定する場合は、通常の部材より音や振動に対する緩衝効果の高い床材やカーペットを選ぶ必要があります。工事自体は簡単ですが、材料選びは慎重でなければなりません。施工に関しても、コンテナハウスで防音工事の経験がある企業に依頼すれば、間違いがないでしょう。

壁の防音

壁の防音は、遮音シートや吸音材パネルを使用して行います。これらの防音材を内壁に貼り付けることで、内側から外部への音漏れを遮断できます。ただし、遮音シートのみで対策するのはおすすめできません。遮音シートを壁に貼ることで、ある程度の音を軽減できますが、十分な防音効果は得られない可能性があるからです。むしろ、遮音シートと吸音材パネルを組み合わせて使用することで、高い防音効果を発揮します。また壁の防音を行う場合にも、経験のある業者に依頼するのがベストです。

窓の防音

窓の防音は、防音仕様の窓を取り付けたり、通常の窓に重ねてもう一つ窓を設置する二重窓(内窓)にする方法があります。防音対策の窓は一般的な窓に比べて防音性能が高いのはもちろん、断熱効果や防犯対策、結論の抑制ができるな副次的な効果が期待できるのもメリットです。ただし、窓の防音工事自体は比較的簡単ですが、二重窓など使用する部材が増えること、断熱効果のある性能の高い窓を選ぶことで、コストは高くなってしまいます。予算の範囲でどのように質の高い窓の防音を実現するか。この点も、施工経験の豊富な業者に相談することで、成功確率がグッと高まるでしょう。

防音工事は経験のある業者に依頼した方がいい

コンテナハウスの防音対策は、DIYではなく専門の業者に依頼することをおすすめします。特に部屋の中でピアノやドラムを叩くなど楽器演奏を想定する場合は、よりクオリティの高い防音工事が必要となりますので、DIYで行うのは失敗した場合のリスクが大きいです。防音の施工経験がある、できればコンテナハウスの防音工事の経験がある業者に依頼することで、質の高い防音対策が可能になります。

コンテナハウスで防音効果のある断熱材

コンテナハウスの防音は大事だけど、断熱対策もおろそかにできない‥。という場合には、「セルロースファイバー」のような、防音効果と断熱対策が同時にできる一石二鳥な断熱材を使用することをおすすめします。

セルロースファイバーは、木質繊維を使用した天然素材(新聞古紙のリサイクル)による断熱材です。これをコンテナハウスの外壁内部に高い密度で充填することにより、コンテナ表面に凸凹があっても隙間なく断熱材を施工することができ、断熱の漏れを防止できます。しかも、防音効果も一緒に実現し、結露の抑制、省エネにもつながる優れものなのです。

コンテナハウスを建てる際、防音効果と断熱対策を同時に実現したい場合は、ぜひ検討してみてください。

コンテナハウスの防音の値段は?

コンテナハウスの防音の良さは分かりましたが、防音対策にかかる値段はどうでしょうか?これについては、建物の規模や工事の内容、使用する材料、施工期間など様々な問題があり、一概には言えませんが、コンテナハウスの防音に必要な値段は、木造住宅よりは安いです。というのも、コンテナハウスは元から防音性が高い重量鉄骨造となっており、木造住宅と比べると、防音に要する手間や労力が少なくてすむからです。

また、木造住宅でリフォームする場合、いったん壁を解体してから防音材を入れる施工が必要になりますが、コンテナハウスの場合は壁の解体を省略し、最初から防音材を取り付けられます。効率の良い防音対策ができるため、その分、費用も抑えられるのです。

 

まとめ

今回は、コンテナハウスの防音について述べさせていただきました。堅牢な重量鉄骨造のコンテナハウスは、デフォルト(初期状態)でも高い防音性を発揮できます。その上、床・壁・窓など各部に適切な防音工事を行うことで、よりクオリティの高い防音ハウスが実現可能です。防音対策をしっかり施すことで、コンテナハウスにシアタールームや演奏部屋をつくるのも夢ではありません。

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